日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2024年1月22日要領よく話すために、事前にしっかりと考えよう


★いきなり話さない


「上司から『あなたの言っていることはよくわからない』としょっちゅう言われるんです」

ベーシックコース無料体験教室には、このような悩みを持っている方がよく来られます。

一所懸命に話しているのに、相手に伝わらないのは本当に切ないことです。

「あなたの話は本当にわかりやすいね!」と言われれば、上司との人間関係も良くなるし、仕事へのモチベーションも高まるでしょう。

そう考えると、話す力を身につけることは、私たちの人生にとって大きな影響があることだと思います。

では、「わかりやすいね!」と言ってもらえるような、要領の良い話をするにはどうすれば良いのでしょうか。

  



★言いたいことをハッキリさせる


何よりも必要なことは、自分が言いたいことをハッキリさせる、ことです。

私たちは普段話している際、何が言いたいか自分で明確に意識せずに話し始めることが頻繁にあります。

もちろん、話すことがあるから話し始めるのですが、話したいことが漠然としている状態では、端的に要領よく話すことはできません。

また、話しているうちに別のことを話したくなって脱線してしまったり、話しているうちに何の話をしているのかわかりなくなる、といったこともよくあることです。

日本話し方センターには、『必要なことを、必要な時に、必要なだけ話す』という言葉があります。

あなたが話している時間は相手の時間をもらって話しています。

その時間を無駄にするような話し方をしてしまうと、だんだん周りの人はあなたの話を聞いてくれなくなるでしょう。

そうならないためにも、話す前に言いたいことをハッキリさせましょう。

 

★2分で1つのことだけ話す


言いたいことをハッキリさせたら、次にその言いたいことを幾つかに分けて、1つずつ2分程度で話すことを心がけましょう。

要は、話す内容を整理して話しましょう、ということです。

私たちは、言いたいことは明確になっているが、それを相手が理解できるように話せていないことがよくあります。

その原因は色々ですが、事前に話の構成を考えずに話していることも大きな要因です。



例えば、上司に仕事の報告をする際、このような話し方になっていないでしょうか。

「昨日、P社を訪問して先方に新たな提案を行ったところ、我が社にニーズがあるか確認してみると言われまして・・・我々としては先方の課題の優先順位を確認する必要があるかも知れません。また、担当者を複数人置くことも考える必要があると思います」

いきなりこのような話をされると、上司はすぐに理解できず、混乱してしまいます。

この話は3つのパーツに分けることができます。

  1. P社に新たな提案を行ったところ、先方にニーズがあるか確認すると言われた

  2. 提案前に先方の課題の優先順位を確認すべきだった

  3. 課題確認のため、担当者を複数人置くことも考えるべきだった


このように分けた上で、まず1つ目の提案をしたことについて、提案した際の状況も含めて2分程度で話します。

上司が1つ目の説明を聞いた後、質問をするかも知れません。

それらに答えた後、2つ目の話をやはり2分程度で話します。

そして、上司の理解度を確認した上で、3つ目の話をする。

こうすることで、上司と噛み合った話ができます。

このように、話を分けた上で、1つのことを2分程度で話すように心がけることで、次第に相手にわかりやすく無駄のない話ができるようになります。

 

★一分を短く話す


さて、もう一つ大切なことがあります。それは、一文を短く話すことです。

一文を短く話すとは、一つの文は「、」を一つ入れるくらいにして「。」で短く区切るようにすることです。

このように話して、文と文の間に『間』を取ることで、話の歯切れが良くなりダラダラ話さなくなります。

また、『間』をとりながら話すと、相手も心に余裕を持って話しを聞くことができるので、話への理解度が一気に高まります。

早口でマシンガンのように話したり『間』を作らずにダラダラ話すと、相手は話を理解することができず同じ時間でも長く感じてしまいます。

2分前後で話すと同時に、一文を短くすることを心がけることで、聞き手には格段にわかりやすい話になるので、ぜひ実行してみてください。


★話し方に磨きをかけましょう!


今回は要領よく話すためにやるべきことをお話しました。

しかし、実は、ご紹介したことを自分だけで実行して身につけることはなかなか難しいのです。

日本話し方センターのベーシックコース2日間集中セミナーは、今回お話したことを身につけていただける講座です。

これらのコースでは、人前でのスピーチなど、あらゆる話す場面で有効な話し方を、講義と実習で身につけていただいています。

話し方のプロである講師が受講生一人ひとりに応じたご指導を行って、要領よく話すスキルを身につけるお手伝いをしています。

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